屈折矯正

近視や遠視の方で(とくに近視の方)、眼鏡なしでの生活ができるように、

度数を調整する治療を屈折矯正治療といいます。

最近ではさまざまな治療法があり、みなさんもお聞きになったことはあるかと思います。

今回はそれについておはなしいたします。

 

・オルソケラトロジー

夜間、寝ている間にハードコンタクトレンズを装用し、近視を矯正する治療です。

ハードコンタクトレンズは硬いため、装用中は少し角膜が変形します。

それにより近視を矯正します。

夜間に装用すると翌日にレンズをはずしていてもも近視が軽くなった状態で過ごすことができます。

夜間の装用をやめると1週間くらいでもとの近視に戻るため、継続して装用することが重要です。

比較的軽い近視の方が適応で(-1D~-4D程度)、20歳未満でも使用可能となりました。

ただ、コンタクトレンズは高度管理医療機器ですので、十分な管理が必要です。

 

・LASIK

角膜を手術することで近視を矯正する治療です。

角膜の表面を薄くめくり、レーザーを当てたあとにめくった部分を戻すという治療です。

最近では角膜をめくらずに小さい傷でおこなうレーザーもでてきています(SMILE)。

適応となるのは18歳以上の軽度~中等度の近視もしくは遠視の方です。

手術で角膜を削るような感じの治療ですので、もとに戻すことはできません。

 

・ICL(有水晶体眼内レンズ)

最近増えてきている治療法です。

これも手術による治療で、眼内レンズを水晶体の上に挿入する治療です。

イメージとしては目の中に直接コンタクトレンズを入れるような感じです。

適応となるのは18歳以上の中等度~強度の近視の方です。

眼内レンズを摘出することでもとの近視の状態に戻すことは理論上可能です。

 

現在は近視や遠視といった屈折異常は病気とはみなされていません。

そのため、上にあげたような治療は保険の適用外となります。

料金なども各施設によって異なります。

健康な眼に対する治療ですので、十分に理解したうえで治療をおこなうようにしてくださいね。