形態覚遮断弱視
網膜が光刺激を受けることで目は発達し、成長していきます。
そのため、何らかの異常によって光刺激が遮断されてしまうと、目は成長しなくなってしまいます。
先天白内障(生まれつき白内障がある状態)や、
眼瞼下垂(まぶたが下がっていて黒目の部分にかかっている状態)などがあると、
光が目に入ってこないため、弱視になってしまいます。
このタイプの弱視を形態覚遮断弱視(けいたいかくしゃだんじゃくし)といいます。
治療には光を遮っているものをなくすことが必要で、
白内障や眼瞼下垂であれば手術が必要となります。
実はほかの弱視治療で使用するアイパッチでも、形態覚遮断弱視は起こりえます。
アイパッチは見えるほうの目をあえてふさいでしまう治療です。
当然そちらの目はアイパッチをしている間は光を感じることができません。
そのため、1日の中で3時間、といったように時間を決めて遮蔽するように指示されると思います。
その時間より長時間にわたっての遮蔽は、形態覚遮断弱視になる可能性があるため、注意が必要です。
アイパッチの時間を長くすれば弱視眼の成長も早くなる、といったことはありませんので、
指示された用法で治療をおこなってくださいね。