涙液減少型ドライアイ

前回、ドライアイは大きく2つのタイプに分けられると述べました(ドライアイ)。

今回はそのうちのひとつ、涙液減少型ドライアイについて詳しく述べてまいります。

 

涙液減少型ドライアイは、ドライアイの約2割を占めるといわれています。

シェーグレン症候群といって、涙や唾液がでにくくなる全身の病気で起こるのもこのタイプです。

シェーグレン症候群は点眼などでの治療はもとより、全身の病気に対しての治療も必要となります。

シェーグレン症候群がないのに涙液減少型ドライアイがあるかたは、

反射性分泌(はんしゃせいぶんぴつ)が落ちている可能性があります。

通常、眼にゴミが入ったり、刺激を受けたり、眼が乾いたりしても、

その刺激に対して神経が反応し、涙が出るようになっています。

これを反射性分泌といいます。

涙液減少型ドライアイのかたは、この反射性分泌が低下しており

眼に刺激があっても十分に涙が出ず、ドライアイになってしまいます。

このタイプのかたは、涙自体が減少しているため点眼でそれを補うことをおこないます。

涙が全くでないようなかたには、

涙の排水口にあたる部分を涙点プラグという蓋をすることで

涙を眼にとどまらせるような治療をおこなうこともあります。

涙がでにくいと、まぶたとの摩擦も増えてしまうため、角膜に傷ができてしまうことが多いです。

そうすると痛みや異物感につながってきます。

点眼治療は必要不可欠ですので、忘れずに点眼を継続していくようにしましょう。