老視の点眼治療

老視とは、目の調節力が年齢とともに低下することで起こる状態です。

(詳しくは老視についてをご覧ください。)

実は老視には、数字上の基準はなく、ご本人の自覚症状が診断の基準となっています。

治療には眼鏡による治療が主におこなわれますが、最近は手術による治療もおこなわれています。

これら以外に、海外では点眼治療も承認されています。

瞳孔(ひとみ)の大きさを小さくする点眼を継続することで、

ピンホール効果により焦点を合わせられる範囲を広くするというものです。

現在日本では保険診療としておこなうことはできませんが、

1日1回の点眼で約6時間程度は効果が実感できるそうです。

ただ、副作用として充血や頭痛などが約5%程度の方に起こったとのことです。

この点眼に関しては老眼の原因である水晶体の変化については根本的な治療にはなっていません。

そのため、水晶体を柔らかくして老眼に対応するための点眼も開発が進められていました。

しかし、海外で治験の段階で開発中止となってしまい、現在は治療薬としては期待できないようです。

点眼薬が使用できるようになれば比較的簡便に老視の治療をおこなうことができるようになるため、

老視で困っておられる方にはかなりいい治療になるのではないでしょうか?