酸化ストレス
最近ときどき耳にするようになった酸化ストレスですが、
さまざまな眼の病気にも関係していると考えられています。
酸化ストレスとはどういったものでしょうか?
人間は呼吸をおこなう際に酸素を取り込んでいますが、
その酸素のうち数%は活性酸素になるといわれています。
活性酸素は、他の物質を酸化させる作用が強く、
体内に侵入してきた菌などを酸化させるような免疫反応にも用いられますが、
体内の自分自身の細胞を酸化させることもあります。
自身の細胞が酸化してしまうと、さまざまな病気を引き起こしてくることになります。
これに対抗して、体内では抗酸化作用という防御がはたらいており、
自身の細胞が酸化しないように守られています。
抗酸化作用は、活性酸素の産生を減らしたり、
生じたダメージの修復・再生を促したりする働きをもっています。
しかし、この防御では追いつかないくらいの活性酸素が産生されてしまうと、
体内のいろいろなところでダメージを受けてしまいます。これを酸化ストレスといいます。
高血圧、糖尿病、高脂血症などの生活習慣病も酸化ストレスが関係しているといわれています。
また、眼科領域では白内障や加齢黄斑変性症、ドライアイなどにも
酸化ストレスが関係しているといわれています。
酸化ストレスを減少させるには、
活性酸素を減少させるか、抗酸化作用を強くするのがよいと考えられます。
そのための生活習慣としてはバランスの取れた食事、適度な運動習慣ならびに十分な睡眠が
重要となります。
逆に、喫煙、紫外線、激しい運動や精神的なストレスなどは酸化ストレスの悪化因子となります。
体にとっては無理をしないことも重要なのかもしれませんね。