狭隅角について
前回、眼圧についてのおはなしの中で、
房水という水の流れが影響していると述べさせていただきました(眼圧について)。
この房水の流れが悪くなると眼圧があがりやすくなります。
流れが悪くなる原因として、
水晶体と虹彩のあいだや、虹彩と角膜のあいだが狭くなることがあげられます。
虹彩と角膜でできる部分(隅角といいます)で房水は眼の外側に出ていくようになります。
隅角が狭くなると、房水が眼の外に出られなくなるのでどんどん眼内にたまっていくので
眼圧が上がってしまいます。
この、隅角が狭くなった状態を狭隅角(きょうぐうかく)といいます。
狭隅角になる原因は、もともと眼の成長が不十分でバランスが悪い場合や、
白内障の進行に伴い水晶体が分厚くなる場合などがあげられます。
狭隅角でも眼圧の上昇がない場合には様子を見ていくことも多いですが、
眼圧が上昇傾向にあるようなら治療が必要となります。
また、狭隅角の方は、市販の風邪薬などを服用すると急激に眼圧が上昇するリスクがあり、
服用に注意が必要です。
ご自分が狭隅角かどうかは健康診断などではわからないことが多く、
眼科でチェックしない限り知ることはできません。
遠視の強い方や、40歳以上の方は一度眼科でチェックしてみてはいかがでしょうか?