Presenting Visual Acuity

眼科では、視力検査の際には

レンズを合わせて検査をおこないます。

これで得られた視力は矯正視力といい、

眼科医は一般的にこれを参考に

見え方の状態を判断します。

そのため、人によっては普段は見えにくいのに、

眼科ではよく見えているといわれる方が

いらっしゃいます。

これは主に普段のメガネやコンタクトの度数が

あっていないことが原因であると考えられます。

 

このギャップについて調べていくため、

最近ではpresenting visual acuityという検査の考え方があります。

簡単に言うと普段使用しておられるご自身のメガネ、コンタクトによる視力検査のことで、

日常の見え方に近い視力といえます。

実は40歳~75歳の特定健診を受診された方のうち、

約26%の方が適切なメガネを持っていないという報告があります(Jpn J Ophthalmol. 2021.)。

以前に作った眼鏡を更新せず使用している方や、

出来合いのメガネを適当にかけておられる方が実は多いようです。

Presenting visual acuityを測定すると、

意外と視力が出ていないことが実感できるかもしれません。

見えにくくなってきたのは年のせい、と放置するのではなく、

適切に対応すれば日常生活も楽になるかもしれませんので、

見え方が気になりだしたら一度眼科で検査してみてはいかがでしょうか?