赤外線・紫外線のおはなし
色にはそれぞれに対応した波長があります。 虹の七色が有名ですが、 赤い色の波長は長く、 青い色の波長は短くなっています。 波長が780nm以上のものを赤外線、 380nm以下のものを紫外線といい、 人間の眼でみることはできません。 |
1.赤外線
赤外線は熱作用が強いとされています。
赤外線の熱作用のイメージは電子レンジや こたつを思い浮かべてみていただければと思います。 温めることで新陳代謝を促したりできるので、 弱い赤外線は医療用にも用いられます。 ただ、強い赤外線は白内障などの眼の異常を 起こしてくることも知られています。 日常生活では特に問題ないことが多いですが、 電子レンジなどを直接のぞかないように してください。 |
2.紫外線
紫外線は化学作用が強いとされています。
紫外線にはUVA、UVB、UVCの3種類があります。
UVAは地表に到達する紫外線の99%を占め、老化の促進作用を持ちシミの原因になります。
UVBは地表に到達する紫外線の1%程度で、
メラニン産生細胞を刺激し日焼けの原因となります。
UVCは地表には到達しない光線です。
強い殺菌作用をもち、紫外線殺菌の時に用いられます。
このうち、眼に影響をおよぼしやすいのはUVBになります。
眼科医をしていると、冬にスキーをしてから眼が痛くなったという症状の患者さん
をみることがあります。
これは雪に反射した紫外線によって眼が炎症を起こした状態であることが多いです。
冬でもスキーの際、天気のいい時は紫外線カットのゴーグルなどを着用するようにしましょう。
ちなみに、日焼け止めは紫外線から肌を守りますが、その強さの表記があります。
SPFおよびPAです。
SPFとは、UVBの遮断率を表します。 SPFのあとに数字が書いてあると思いますが、 こ れがUVBに対しての強さを表しています。 対策しないときと比較して どれくらいの効果があるかを表記しています。 |
例えば、SPF25と書いてあれば
対策しないとき(日焼け止めなし)と比べて肌に影響する紫外線が1/25になります。
SPF50では1/50となり、数字が大きいほど効果が強いと考えればいいと思います。
PAとは、UVAに対してどれくらい効果があるかを表します。
PAは数字ではなく、後ろに+表記で効果の強さを表します。
+(効果がある)、++(効果がかなりある)、
+++(効果が非常にある)、++++(効果が極めて高い)の4段階で表すこととなっています。
日焼け止めを購入する際にはそのあたりも見てみてくださいね。