眼圧が目におよぼす影響

前回は眼圧についてのおはなしをいたしました(眼圧とは)。

眼圧が高い状態が続くと視神経がダメージを受けてしまいます。

眼圧が高い状態を高眼圧症といい、

それにより視神経がダメージを受けてしまった状態を緑内障といいます。

最近はさまざまな検査機器があるため、

ダメージを受けているかどうかにはいろいろな評価方法がありますが、

古典的な方法は視野検査での評価となります。

視神経にダメージがあると、視野が欠けてくるようになります。

(よく視野が欠けるといいますが、実際はその部分がぼやけて見える方が多いようです)

左は緑内障の視野の画像です。

初期では視野が欠けていても

気づかないほうが多いです。

視野は検査しないとわからないため

(視野が欠けていても視力は保たれていたりします)、

緑内障の患者さんには必須の検査です。

緑内障になってしまっていると判断された場合には

治療が必要となります。

 

一般的には点眼による治療から開始されることが多いですが、

レーザー治療や手術による治療もあります。

どういった治療がいいかはその人によって異なります。

さまざまな検査の結果をもとに、主治医と相談していくことになります。

もう一つ、眼圧が目に及ぼす影響として、網膜の血流障害があげられます。

眼圧は目の硬さと比例しています。そのため、眼圧が上がると目は硬くなります。

眼圧が何らかのきっかけで急上昇すると、目が一気に硬くなり、

目の奥にある網膜の血管の血液が流れにくくなります。

血管はホースに例えられますが、

ホースを上から圧をかけて圧迫しているイメージを想像してみてください。

ホースの中の水が流れにくくなることがお分かりになると思います。

網膜の血管でも血液が流れにくくなるため、虚血といって、

血液がいきわたらない部分がでてくる可能性があります。

この場合は急激に視力が低下してしまい、早急な治療が必要になります。

眼圧は眼科での測定が基本です。

自身で目を圧迫して硬さをみるのは失神したりするリスクがあります

(眼のマッサージについて)。目を圧迫したりしないように気を付けましょう。